TANOKAGA! ~たのしい科学~

教科書では語られない科学ネタの紹介・解説を中心とした、学生向けのブログ

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TANOKAGA! ~たのしい科学~ へようこそ。
ここは、私が「気になった科学ネタ」「自作した動画教材」などを紹介するブログです。

教科書には詳しく載っていない事柄で、かつ授業で使えるかもしれないネタを中心に記事にしようと思います。 視聴覚素材の利用や、わかりやすい解説で、中学生や高校生が理解できる記事を書いていきたいです。
もちろん、科学に興味を持った大学生以上の方も大歓迎です。 ただ、その道の専門を学んでいる方にとっては、簡単ゆえに物足りないかも知れません。

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前回:飛鳥山山頂にある紙の博物館はとても良い雰囲気

日本において紙と言うと、「和紙」と「洋紙」の2つに大きく分類されると思います。
和紙は皆さんよくご存じだと思います。独特のザラザラ感のある、日本古来の紙です。
洋紙とは近代において、私たちが普段使用している一般的な紙のことです。コピー用紙、画用紙・・・など様々な用途で使われています。

洋紙は和紙と比べると大量生産に向いているため、近代以降、生活のあらゆる場面で使われるようになりました。一方で相対的に、和紙の製造・利用は減少しています。

洋紙と和紙はどちらも紙ですので、原材料は木材です。しかし、その製造方法は大きく異なっています。
今回は、洋紙の製造方法にスポットを当て、洋紙作りがいかに手間のかかる作業なのかを解説していきます。

解説は以下から。
小中学生向けの体験学習として、「紙を作ってみよう」というテーマはポピュラーです。牛乳パックや新聞紙を材料に、水ですいて紙を作る、というアレです。これでできあがる紙は和紙に分類されます。
しかしどんな科学館を見て回っても、和紙作り体験はあれども洋紙作り体験ができるところは無いのです。なぜなのでしょうか。

理由は単純です。
洋紙作りは、「危険だから」です。

和紙の製造には、木の表面の皮の部分を主に用いています。一方で洋紙の製造には、木の内側の部分を主に用いています。
木を構成している主成分はセルロースという物質です。それに加え、木の内部にはリグニンという物質も多く含まれています。リグニンは、高分子の有機化合物で、セルロース同士をくっつける接着剤としての役割を果たしています。リグニンには謎な点が多く、現在でも構造や用途の研究が続けられている物質です。
木の皮よりも内部の方が頑丈なのは、このリグニンのおかげです。木の皮にはリグニンは含まれていないので、とてももろいのです。

和紙の製造で用いる木の皮は、上記のようにもろいので、少々の薬品で木の皮をほぐすだけで、紙を作ることができます。科学館で開かれている和紙作り体験では、木の皮の代わりに新聞紙などを用いていますね。
しかしリグニンによって頑丈に固められている内側は、ちょっとやそっとの薬品でほぐすことができません。これでは紙は作れませんね。

そこで洋紙作りには、リグニンを溶かすために強力な薬品が使われています。(適切な薬品を見つけるのも大変だったそうです。)

2011-07-28_160847.jpg
リグニンを溶かすための白液という液体(左のフラスコ)。水酸化ナトリウムNaOHと硫化ナトリウムNa2Sを混合させた危険なものです。この液体で木材を高圧で煮詰めます。
そうすることでリグニンが溶け出し、黒液という液体(右のフラスコ)と、化学パルプ(下のビン)に分けられます。
2011-07-28_161011.jpg

黒液にはリグニンが含まれており、これは捨てられずに、バイオマス燃料として発電に使われます。有効活用ですね!
そして化学パルプの方が紙の原料となるのです。

このように、洋紙と和紙の製造方法が異なるのは、リグニンの存在が大きく関わっています。
洋紙作り体験には、危険な薬品や、高圧で加熱する釜(オートクレーブなど)が必要になってくるので、お手軽に行うことができないのですね。ちょっと残念かも。

次回:白い紙と白くない紙、つるつるした紙とざらざらした紙
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