TANOKAGA! ~たのしい科学~

教科書では語られない科学ネタの紹介・解説を中心とした、学生向けのブログ

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ここは、私が「気になった科学ネタ」「自作した動画教材」などを紹介するブログです。

教科書には詳しく載っていない事柄で、かつ授業で使えるかもしれないネタを中心に記事にしようと思います。 視聴覚素材の利用や、わかりやすい解説で、中学生や高校生が理解できる記事を書いていきたいです。
もちろん、科学に興味を持った大学生以上の方も大歓迎です。 ただ、その道の専門を学んでいる方にとっては、簡単ゆえに物足りないかも知れません。

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前回:あなどれないぞ! 泡のチカラ

6回にわたって続けてきました「紙」についての記事、今回で最終回となりました。
最終回のテーマは、ずばり、「紙って何だよ?」つまり「紙の定義」についてです。

いまさら紙の定義なんて話して何になるのよ? そもそも紙なんてみんな知っている言葉だよ? というツッコミはごもっともですが、その定義について正確に理解している人はどれだけいるのでしょうか。たぶんあまり多くないはず。
まぁ、知る人が少ないと言うことは、実際問題として知らなくても損はないということなのですが、それを言ってしまったら元も子もないので、今回は、知っていなくても別に困らない紙のトリビアをご紹介しましょう。

紙の定義とは何なのか? 解説は以下から。
紙の定義は、日本ではJIS規格というもので定められているのです。
JISとは日本工業規格のことで、あらゆる工業製品に関わる定義・計算式・規格などの「標準」が、これによって定められています。私たちが常日頃使用しているあらゆる製品・サービスは、このJIS規格に則って作られているのです。
JISは日本国の工業の標準であるため、JISは国の指導のもと管理・公開されています。
私たちが常識だと思っている温度や湿度の測定方法すら、JISによって定義されているのです。

ここからは紙の博物館の学芸員の方に教えていただいたことなのですが、現在の紙の定義を要約すると、
水中に拡散させた繊維状物質を結合させて、薄いシート状にしたもの」
を紙と定義しているそうです。

一般的な紙は、セルロース繊維を水中に拡散させ、それをすいて、セルロース自身の水素結合によって接着されたものです。JISて定められた定義と照らしてみても、木材から作られた紙は、「紙」と言っても良いようです。
定義中には、材料物質の指定はありませんので、材料となる繊維状物質がセルロースでなくても、この定義にあてはまっていれば、それは「紙」と言えます。

実は近年、JISにおける紙の定義は改訂されたのだそうです。
以前であれば、
「水中に拡散させた繊維状物質を、物質自身の結合(自己接着)によって結合させて、薄いシート状にしたもの」
という定義だったそうです。
つまり、「物質自身の結合によって」という文言が無くなったわけです。

これはどういうことかと言うと、昔は、接着剤など他の物質を添加して繊維を結合させたものは「紙」と呼んではいけない、とのことだったのですが、今では、接着剤の有無に関係なく、「紙」と呼んでも良いことになりました。

木材由来の紙は、もともとセルロース自身の水素結合によって結合していましたから、今も昔も「紙」でしたが、例えば、繊維状のガラスをすいて、接着剤を吹き付けて固めてシート状にした「ガラス繊維紙」は、昔は「紙」と呼ばれていませんでしたが、今では紙の一種として分類されるようになりました。

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ガラス繊維紙

では、マスクなどに使われている「不織布」や、つるつるしたフィルム状の「プラスチックペーパー」は、「紙」と言っても良いのでしょうか?

実は、この二つは紙っぽいですが、厳密には紙と言ってはいけないのです。
不織布は、空気中で繊維を吹き付けてシート状にしています。プラスチックペーパーは、普通のプラスチックと同じように作り、ただそれを薄くしているだけです。
もうお分かりですか?

そう、どちらも「水中で」作っていないのです。
繊維状の物質をいったん水中に拡散させないと、紙とは呼べないのですね。むむ、こんなところに落とし穴があったとは・・・。

まとめると、
  • 一般的な紙 → 今も昔も「紙」
  • ガラス繊維紙 → 近年「紙」と定義された
  • 不織布 → 「紙」じゃない
となりました。

定義というものはしばしば特定の人間の利害によって変えることができるものです。しかし、定義を厳密に理解し、守っていくことは、複雑な社会を秩序だって運営するにあたって必要な概念であるとも思います。
もちろん、上記に挙げた製品が紙であるかそうでないかなどということで、製品の優劣を判断することはできませんし、そんなことはあってはなりません。むしろ我々一般人からしてみれば、どんな製品であれ社会の役に立ってくれれば、それが一番良いようにも感じるでしょう。
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