TANOKAGA! ~たのしい科学~

教科書では語られない科学ネタの紹介・解説を中心とした、学生向けのブログ

このブログについて

TANOKAGA! ~たのしい科学~ へようこそ。
ここは、私が「気になった科学ネタ」「自作した動画教材」などを紹介するブログです。

教科書には詳しく載っていない事柄で、かつ授業で使えるかもしれないネタを中心に記事にしようと思います。 視聴覚素材の利用や、わかりやすい解説で、中学生や高校生が理解できる記事を書いていきたいです。
もちろん、科学に興味を持った大学生以上の方も大歓迎です。 ただ、その道の専門を学んでいる方にとっては、簡単ゆえに物足りないかも知れません。

記事に誤字脱字・間違い・意見等がありましたらコメントまたはメール(下の方にある送信フォームをご利用ください)をお寄せください。できるだけ早く対応します。
また、管理人の職業柄、すべてのコメントは承認制となっております。ご了承ください。


☆☆☆ 各カテゴリの説明 ☆☆☆

自作動画教材
YouTube たのかがチャンネルおよびニコニコ動画 たのかがの公開マイリストにて公開しています。
  • TANOKAGA!・・・実験,解説,応用など盛りだくさん?のメインコンテンツ
  • TANOKAGA!Petit・・・ちょっとした実験をちょっとした時間で紹介します
  • TANOKAGA!Library・・・各種データや、資料性のある実験映像を淡々と紹介
  • ニコニコ動画・・・多くの若者に科学のおもしろさを伝えたい!
  • 科学番組・・・自作動画ではありませんが、私が監修等で制作に関わった科学番組です

科学ネタ
  • 中学生or高校生向け・・・一般的な学習進度に合わせた、大まかな区別です。中学生以下でも興味があれば、ぜひ高校生向けの難しめの記事を読んでみてください。
  • リテラシー・・・たくさんの情報の中からウソを見抜くスキル、それがリテラシー能力です。広く知られている情報が真実とは限りません。筋道立てて考えれば異なった真実が見えてくることがあります。
  • 科学と軍事・・・人類の歴史は科学の歴史、そして戦争の歴史でもあります。戦争によって多くの科学は発展してきました。戦争を理解することで、科学の理解を目指すのがこのコンテンツ。敬遠しがちな人も、現実に目を向けてみてはいかが。

生徒諸君へ
皆さんへの諸連絡は「生徒への連絡」カテゴリにあります。
限定公開記事なので、パスワードを入力してから閲覧してください。


web拍手 by FC2  このエントリーをはてなブックマークに追加    
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[タグ未指定]
「おもしろかった」「ためになった」と感じましたらぜひクリックをお願いします!
web拍手 by FC2  このエントリーをはてなブックマークに追加    
--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |


高校化学の「酸と塩基」単元において、代表的な実験と言えば「中和滴定」でしょう。
酸性溶液と塩基性溶液を混ぜると中和反応が起こるという現象を利用して、濃度(モル濃度)不明の酸性溶液(または塩基性溶液)の濃度を、完全に中和するのに要した塩基性溶液(または酸性溶液)の体積から求める・・・といった実験です。

多くの教科書に載っている実験例では、濃度不明の酸性溶液として「市販のお酢(酢酸の水溶液)」が、濃度が分かっている塩基性溶液として「水酸化ナトリウム水溶液」が用いられています。
酢酸+水酸化ナトリウム水溶液の中和反応が定番中の定番なのですね。

滴定結果から、市販のお酢に含まれている酢酸CH3COOHのモル濃度が求められます。(食酢=酢酸 ではないことを理解しておくこと! 酢酸は食酢の中に含まれている物質のひとつにすぎない。)
加えて、そのモル濃度と、お酢の密度から、酢酸の質量パーセント濃度を求めよ、といった問題も出題されていることが多いですね。

質量パーセント濃度とは、溶液の質量に対する溶質の質量の割合をパーセントで表したもので、簡単に言ってしまうと、”溶液全体の質量 [g]”分の”溶質の質量 [g]”に100をかけることで求められます。
中学までは、「濃度と言ったら質量パーセント濃度!」というくらいメジャーな概念です。(高校からはメインはモル濃度になるんですけどね。)

酢酸のモル濃度の数値を用いて質量パーセント濃度を求めると、だいたい4%強くらいになるのではないでしょうか。(もっと酸が強い食酢も売っていますが。)
そしてこの4%という数値と、実験に使った食酢のボトルに表記してある「酸度」の数値を比較して、「お~、だいたい一致したね~」なーんて言っているのではないでしょうか?(今回の真実を知るまで、私もそうしてました。)

実はその比較、厳密には、やってはいけない比較なのです!
え? だってどっちもパーセント表記なんだし、数値もほぼ同じだから良いんじゃないの? とお思いの方も多いはず。
では、なぜ比較してはいけないのか、今回は、「パーセント」という言葉に隠された意味にスポットを当てて、中和滴定の知られざる真実を解説しましょう。

解説は以下から。
最初に言ったように、多くの人が学校で習う濃度は、「質量パーセント濃度」です。
これを大学や研究機関では、(w/w)と表記しています。わざわざ「質量パーセント濃度」なんて書くのは面倒ですからね。wはウェイト、すなわち質量のことです。
ちなみに私は、これを「ウェイトパーウェイト」と読んでいます。

さて、ここから本題です。
実はパーセント濃度には、(w/w)以外の種類があるのです! それも全部で4つも!
全て挙げると、(w/w),(v/v),(w/v),(v/w)の4つ!


このうち、(w/w)以外でよく使われているのが、(w/v)です。
私は「ウェイトパーボリューム」と読んでいます。つまり”溶液全体の体積[mL]”分の”溶質の質量[g]”に100をかけて算出したものです。
そうです。「質量」と「体積」を使い分ることで、「パーセント」には複数の意味が生まれるのです。

例えば、200g(200mL)の水に30gの食塩水を溶かした溶液の%(w/w)は、
30/(200+30)に100をかけて、13%となりますが、
同じ溶液の%(w/v)は、食塩を入れても体積が増加しないと仮定すると、
30/200に100をかけて、15%となります。
わずかな違いではありますが、異なる値になりましたね。

そして、食酢に含まれている酢酸の割合を表した「酸度」は、(w/v)のパーセント濃度であるようなのです。
以下は、ミツカンが申請した特許のひとつです。この中に、酸度の定義が書かれていました。
食酢 - 株式会社ミツカングループ本社|patentjp.com

(w/w)と(w/v)とではそもそもの算出法が違いますから、単純に質量パーセント濃度と酸度を比較することはできないということがわかりますよね。
ちょっと驚きの真実でしたよ。

最後に、ではなぜこの実験では、酢酸の質量パーセント濃度(w/w)と酸度(w/v)の数値が一致してしまったのでしょうか?
それは、食酢の密度が水の密度と大差ないためでしょう。気になった方は、実際に計算して、確認してみましょう。
関連記事
スポンサーサイト
「おもしろかった」「ためになった」と感じましたらぜひクリックをお願いします!
web拍手 by FC2  このエントリーをはてなブックマークに追加    












管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://tanokaga.blog112.fc2.com/tb.php/124-fb17436b

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。