TANOKAGA! ~たのしい科学~

教科書では語られない科学ネタの紹介・解説を中心とした、学生向けのブログ

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すべての物質を構成する基本粒子である「原子」。
原子は、中心にある原子核と、外側にある電子から成っているわけですが、その電子が存在している空間のことを、化学Ⅰでは「電子殻」という言葉で習っているはずです。内側から、K殻,L殻,M殻~てな具合に。

しかし電子殻で原子の電子配置を理解することは、簡単な手段ではありますが、あまり本質をとらえているとは言い難いでしょう。なぜなら、電子殻は平面で考えますが、本物の原子は立体的な球体だからです。

実際の電子は、電子殻と言うよりも、「電子軌道」という立体空間に存在しているのです。
ひとつの電子殻は、複数の電子軌道から構成されており、s軌道やらp軌道やらという名前がついています。●●元素は、どこどこ軌道には電子が2つ、どこどこ軌道には電子が1つ・・・というように、電子は、元素ごとに決められた個数と場所に配置されているわけです。

電子軌道は立体的なものであるため、物質の本質に迫るためには必ず考慮しなければいけない概念です。しかし、この軌道という考え方には大きな欠点があったのです。

それは・・・ 実際に観察できたことが無い!

つまり、電子軌道とはあくまで、物理学的な計算によって、「きっと電子はここにあるだろう」と予測されているだけの概念だったのです!
(予測には、単純な物質である水素が用いられており、これをモデルにして得られた計算結果を、全ての原子や分子にあてはめて、推測していただけなのです。)

例えば、分子や原子は、今では特殊な顕微鏡を用いれば観察することが可能です。しかし、電子が原子のどのあたりに存在しているのか、観察することは今までできませんでした。

しかし最近になって、ついに! ついに! ついに!
ホンモノの電子軌道の撮影に成功したとのニュースが!!!

見よ、核の周りを回る電子軌道を捉えた世界初の画像を!|ギズモード・ジャパン

Recent advances in submolecular resolution with scanning probe microscopy|ネイチャー

これはひょっとするとすごいことなのではないかい・・・!?
興奮冷めやらぬ解説は以下から。
撮影対象となった物質は、ペンタセンという分子。
pentacene1.png
6角形の炭素鎖であるベンゼン環が、5つ連なっている、何ともシンプルで特徴的な有機化合物です。

このペンタセンを、原子間力顕微鏡という装置でじっくり観察したそうです。
原子間力顕微鏡は、先端が原子大サイズしかない超極細の針(プローブと言います)で、物質の表面をなぞって、その結果を画像化する装置の一種です。

これがその画像。  (C) ネイチャー
pentacene2.png

下段の絵は、前述した、数学的に計算して「こうあるだろう」と推測されていた軌道。
上段の写真は、今回捉えられたホンモノの軌道のようす。
(HOMOやLUMOなどと書かれていますが、これについては今回解説しません。)

おお! だいたい一致しているように見えます!
とりあえず、今まで推測されていた軌道や、それを導き出していた論理は、間違ってはいなかったようですね。

電子自体はあまりに小さいため、一粒一粒を観測することは不可能なのでしょうが、電子は軌道の内部を超高速でワープするかのように移動しているため、まるでその軌跡が雲のよう(電子雲と言います)になり、”軌道の形”として観測することができるのでしょう。あくまで、電子の粒を捉えたわけではないことに注意。

化学系の研究分野では、電子軌道で物事を考える「軌道屋さん」と、平面的な電子の動きで物事を考える「有機屋さん」は、お互いに対立することがある・・・なんて噂を聞いたことがありますが、軌道屋さんの最大の弱みであった「しょせんは計算上の産物じゃないか!」という指摘を、これをきっかけに払拭できるかも知れませんね。ごもっともな指摘ではありますが。  
(一方で軌道屋さんは有機屋さんに対して、「実際の物質は三次元的なものなんだから、平面の動きで説明するなんてナンセンスだ!」という指摘をしているらしいです。またこれもごもっとも。)

おわりに・・・
私は、軌道論に関してはまったくの素人ゆえ、軌道系の研究をされていた先生にいろいろ伺いながら本記事を書きました。本文中に何かおかしい記述等ありましたら、ご指摘いただけるとうれしいです。
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