TANOKAGA! ~たのしい科学~

教科書では語られない科学ネタの紹介・解説を中心とした、学生向けのブログ

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ここは、私が「気になった科学ネタ」「自作した動画教材」などを紹介するブログです。

教科書には詳しく載っていない事柄で、かつ授業で使えるかもしれないネタを中心に記事にしようと思います。 視聴覚素材の利用や、わかりやすい解説で、中学生や高校生が理解できる記事を書いていきたいです。
もちろん、科学に興味を持った大学生以上の方も大歓迎です。 ただ、その道の専門を学んでいる方にとっては、簡単ゆえに物足りないかも知れません。

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我々の生活にはなくてはならない電池。何の変哲も無いただの金属の塊から、電気が発生するわけですから、そのしくみはさぞやハイテクだろうと思う人も多いと思います。
ただ、電池が電流を生み出すしくみは、中学生でも理解できるほど単純なものなのです。

電池を作るためには、3つの材料があればいいのです。
それは、「-極として反応する物質」「+極として反応する物質」「電解質水溶液(電解液)」です。
詳しく言うと、「-極として反応する物質が電子を放出して」「+極として反応する物質がその電子を受けとって」「その二つの材料の間を電解液が仕切っている」という構造を作ればいいのです。これによって電子が移動するので、電池として機能します。
たったこれだけ! この3つの材料を用意すれば、誰でも簡単に電池を作ることができるのですな!

もちろん、どんな物質でも良いというわけではなくて、実用に耐えうる電池にするには、それぞれに適切な材料を選ばなくてはいけないわけですが・・・。
例えば、今は目にする機会がめっきり減ったマンガン乾電池ですが、これは-極に亜鉛を、+極に酸化マンガン(IV)(二酸化マンガン)を選択しています。

ところでマンガン乾電池は一度使い切ると充電できないために使い捨てとなってしまいます。資源もお金ももったいない。
というわけで、現在いろいろな機器に使われている電池が、充電ができる「蓄電池」なわけですね。

今主流の蓄電池は、リチウムイオン電池ですね。携帯電話,ゲーム機,ノートパソコンはもちろんのこと、自動車にも搭載されはじめています。
コバルト酸リチウムという物質を使用し、リチウムイオンLi+を移動させることで電子の流れを作るリチウムイオン電池は、大容量・高速充電というすばらしい性質を持った高性能電池です。
リチウムイオン電池の概要については、以下の動画を見ると良いのではないでしょうか。

進化しつづける!リチウムイオン電池|サイエンスチャンネル

さて、高性能なリチウムイオン電池ですが、欠点もあります。それは、値段が高いこと・・・。
材料の一つ、コバルト酸リチウムが希少なため、どうしても製造費が上がってしまうのです。

というわけで、リチウムイオン電池以上の高性能を、かつ安価に実現できる、新しい蓄電池の開発が進められています。
そして昨日、次世代電池として期待がかかる、「アルミニウムイオン蓄電池」の開発に一歩近づいたというニュースが!

アルミニウムイオン電池とはどのようなものなのか? どんなメリットがあるのか? そしてその実力は? など、わくわくする解説は以下から。
ソニー、アルミ二次電池向け新型電解液開発-電池実用化に一歩|朝日新聞

高校化学で勉強するところですが、アルミニウムは、イオン化傾向が比較的大きい金属で、反応性が高いという性質があります。
簡単に言うと、電池の「-極として反応する物質」としてふさわしいということです。
アルミニウム自体は、酸化反応によって莫大な熱エネルギーを放出したりすることからも、たくさんのエネルギーをため込んでいる物質とも言えます。このエネルギーを電池として利用できれば良さそうですよね。

ただ、アルミニウムを-極に使うことが決まったとしても、まだ他の2つの材料が決められないことには、電池にはなりません。その物質の探索がとても大変だったようです。

そしてようやく、電解液として適切な物質が見つかったというわけですね。
つまり残すところ、あとは+極として反応する物質を見つけるのみ・・・がんばれ日本の研究者!

さて、このアルミニウムイオン電池、どんなメリットがあるのかというと・・・
安く作れる!(可能性がある)
アルミニウムなんてどこにでもある金属ですからね。コバルト酸リチウムなんかよりもよっぽど安く入手できる可能性があります。

それでいて、記事によると性能(エネルギー密度)はリチウムイオン電池の4倍に達するかも、とのこと。
つまり、同じ体積のリチウムイオン電池よりも4倍長持ちになるのか!?

もちろん、まだ材料すら揃っていないという基礎研究段階ではありますが、なかなか夢がひろがるニュースでした。

ちなみに、中学の教科書や自由研究テーマとして目にすることがある、”食塩水で湿らせた紙とアルミニウム箔を木炭にくるんで”作る「木炭電池(空気アルミニウム電池)」とは異なるものなのでご注意を。木炭電池は充電できませんからね。
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