TANOKAGA! ~たのしい科学~

教科書では語られない科学ネタの紹介・解説を中心とした、学生向けのブログ

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「半減期」という言葉が報道を介して広まってきました。
放射性物質に汚染された食物や土壌も、時間がたてば放射能が減るといった内容です。(実際はこんなに単純なことではないのですが・・・)

半減期とは、文字通り「半分に減る期間」のことです。
では、一体何が半分になるのでしょうか。それは、放射性物質の量です。

しかしこの「半減期」には、3つの種類があるのです。今回は、この3つの半減期について解説します。
定義の違いをしっかり理解して、放射線による体への影響を正しく理解できるようにしましょう。
解説は以下から。
放射性物質の正体は原子です。
放射性原子は、放射線を発射すると同時に、違う種類の原子に変化します。例えば、放射性ヨウ素131は、放射線を発射するとキセノン131という原子に変化します。このキセノン131は、放射性物質ではありませんので、危険性はありません。
つまり、放射性物質は時間とともに放射線を出しながらその量を減らしていきます。
その量が最初のちょうど半分になるまでの時間が、一般的に言う半減期です。正式な用語では、「物理学的半減期」といいます。
勘違いして欲しくないのは、原子自体がキレイさっぱり消滅することではありません。単に、違う種類の原子に変身するだけですよ。ヨウ素の場合は変身すると放射性物質ではなくなりますが、変身してもまた別の放射性物質になってしまうものもあります。

ヨウ素131の物理学的半減期は8日です。セシウム137は30年です。
放射性物質の種類はたくさんありますが、数秒のものから数億年のものまで、さまざまです。
この半減期は、原子の安定性に関係しています。安定な原子ほど、自身が崩壊して放射線を出すことはないので、半減期が長くなる傾向にあります。逆に不安定な原子は、すぐに壊れて放射線を出すので、半減期が短いです。

さて、物理学的半減期ではない半減期ですが、「生物学的半減期」というものがあります。
これは、生物に取り込まれた放射性物質の量が半分まで減るのにかかる時間です。
人間が放射性物質を摂取すると、吸収されて細胞や器官に蓄積し、内部被ばくを引き起こします。しかしそれらの一部は、尿・便・汗などに混じって常に排出されます。
そのような生命活動によって、取り込まれた放射性物質の半分が外部に出ていくまでの期間が生物学的半減期なのです。

生物学的半減期が短いものほど、内部被ばくの影響が少なくなります。
例えば、ヨウ素131の生物学的半減期は(いろいろな記述がありますが)数十日~百数十日くらい。セシウム137もいろいろな説があり数十日~百数十日くらいのようです。体の組織にがっちり吸収されてしまうものとして、ストロンチウム90は数十年という記述を見かけました。

といったように、摂取してしまった放射性物質が人体に与える影響(内部被ばくの影響)を考えるときは、物理学的半減期だけでなく生物学的半減期についても考慮しなければいけません。
その、物理学的半減期と生物学的半減期を両方考慮した半減期のことを、「実効半減期(有効半減期)」といいます。
物理学的半減期が長くても生物学的半減期が短ければ、早期に体外に排出されます。
逆に、生物学的半減期が長くても物理学的半減期が短ければ、体内で安全な原子に変化してくれます。
実効半減期の計算法はとても簡単です。

hangenki.png

この式に数値を当てはめると、ヨウ素131の実効半減期はおよそ8日、セシウム137の実効半減期は長くても百数十日であることが分かります。
セシウム137は物理学的半減期が30年なので、30年間被ばくし続けるの!?と思いがちですが、実際は数ヶ月で被ばく量が半分になります。(だから安心だよ、とは言えませんが。)

しかし最後にこれだけは覚えておいてください。
それは、上記の実効半減期はあくまで、「1回だけ摂取した場合」の期間です。汚染された食品や水を長期にわたって摂取した場合は、実効半減期は何の意味も持ちません。排出する分以上の放射性物質を新たに取り込んでいることになりますからね!
ですから汚染食品を長きにわたって摂取することは、絶対に危険なのです。


それと、放射性物質の種類によっては、ある特定臓器に集中的に蓄積するものがあります。例えば、ヨウ素は甲状腺にほとんど蓄積します。
集中的にたまってしまったらその部分の被ばく量が高くなって、発がんの危険性が高まります。ヨウ素が甲状腺ガンの原因とされているのは、このような性質があるからなのです。

これらの要素もあり、実効半減期だけですべてを理解することはできないことを忘れないでください。

更に詳しくは、以下のサイトを参照ください。
「半減期」について|環境科学技術研究所
実効半減期 - 薬学用語解説|日本薬学会

最後に独り言・・・
骨に蓄積するストロンチウム90って、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)で排出できるんですねー。
EDTAとは生物学の実験で必須の薬品で、金属を囲うキレート作用という性質を持ちます。
ストロンチウムは金属だから、このようなキレート剤で囲って排出させることができるのでしょうね。
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国会で児玉先生が、1年後の原爆放射能は1/1000、で原発は1/10と言っていましたが、
半減期が同じなのに、なぜ違うのか教えてください。

2011.12.04 11:23 URL | 又吉清孝 #IH8spUNU [ 編集 ]

又吉様

私はその発言について詳しく知りませんが、原発というのはチェルノブイリのことでしょうか。また、原爆についても、広島長崎なのか、その他の原爆実験のことなのかによって、大きく変わってくるはずなので、一概に断言することはできないと思います。例えば、台風等によって積もった放射性物質が吹き飛ばされてしまえば線量は大きく下がるでしょうから・・・。

なお、物理学的半減期はどんなケースにおいても等しいです。値は決まっています。ただし、放射性同位体の種類によって半減期は違いますので、原爆放射能と原発放射能が同じ種類のものでないと比較のしようがないと思います。

ちなみに、チェルノブイリ周辺の放射線量は物理学的半減期が過ぎたはずなのに未だにそれ以上の値を示していると聞きます。原子炉を覆っている石棺から少しずつ放射性物質が環境中に漏れ出していることが原因と考えられているそうです。このような事情を考慮した半減期を、環境的半減期と呼ぶ専門家もいます。

2011.12.05 22:36 URL | たのかが #- [ 編集 ]













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